会計コラム IFRS到来 第3回:会計上の変更と誤謬の訂正

 平成23年4月1日以後開始する事業年度以降、「会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準」が適用になります。この会計基準は、会計方針を変更した場合と表示方法を変更した場合、それから、誤謬の訂正の場合について、過年度にさかのぼって財務諸表を修正することとしている点が特徴です。  
  

たとえば、会計方針の変更のケースで、x1年方法Aを採用しており、x2年方法Bに変更し、その後は継続して方法Bを使うとしましょう。

この場合、従来のルールでは、 

  x1年・・・・・方法Aで財務諸表を作成
  x2年・・・・・方法Bで財務諸表を作成、また、方法Aを採用していた場合との
         利益の差額を注記

とされていました。

このため、方法Bのもとで2年間の比較を行うことを通じ、将来(たとえばx3年)の予測に役立てるということはできませんでした。

そこで、方法Bのもとで2年間の比較ができるように、過年度の財務諸表を修正することにしたのが今回の会計基準です。

つまり、

  x1年・・・・・方法Bで財務諸表を作成し直し
  x2年・・・・・方法Bで財務諸表を作成

とするわけです。

  
 問題は、過年度にさかのぼって作り直すという作業の負担です。

普通に考えれば、明らかに煩雑な作業であることは明らかでしょう。過去の決算の一部をやり直さなくてはならないからです。このような負担を少しでも和らげるためには、会計方針や表示方法の変更を突然行うのではなく、1年以上前から計画的に準備しておき、できればシステム上でデータをとれるようにしておくことが重要になります。

 また、誤謬の訂正については、間違えないように十分気をつけるのは当然として、子会社への指導も重要です。

公認会計士 清松 敏雄

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