会計コラム IFRS到来 第4回:有形固定資産とIFRSs

IFRSs 導入で気になるジャンルといえば・・・・・・
どうやら上位に入るのは有形固定資産や退職給付会計、そして収益認識のようです。これらは、多くの上場企業(そしてそのグループ企業)に関連するために、話題になっているのでしょう。そして、その中でも特に注目を集めているのが有形固定資産に関する点で、減価償却方法や耐用年数などを変更しなくてはならないのかという内容です。
このうち、まず減価償却方法について確認すると、IFRSsでは資産の将来の経済的便益の消費パターンを予測し、それを反映する方法で減価償却を行うこととされています。その方法として、一部で「定額法でないといけないのでは?」という噂(?)もありましたが、現在では定率法も認められると解されています。日本企業の場合、ほとんどの有形固定資産は定率法で減価償却を行っていますから、定率法が想定している経済的便益の消費パターン(取得当初は大きく、次第に小さくなっていくという消費パターン)が妥当であれば、従来どおり定率法を用いてよいことになります。
次に、耐用年数については少々問題です。IFRSsでは、使用予定の期間をもって耐用年数とします。ですから、従来のように、税法上の耐用年数をそのまま使うわけにはいきません。具体的には、過去の使用実績(経験)に基づいて、使用予定の期間を設定することになります。

最後に、残存価額についても、IFRSsでは耐用年数到来時に処分した場合の受取額(処分にかかると予想されるコストはマイナスします)をもって残存価額とします。なお、残存価額については、実務的にはゼロまたは備忘価額とすることが多くあります。
このように、有形固定資産(特に減価償却関係)は、わが国では税務の取り扱いに大きく影響を受けていますが、IFRSsのもとでは、税務の取り扱いをそのまま用いるのには大きなハードルがあるのです。会計上の計算と税務上の計算を分けて管理するのは大変でしょうから、システムでの対応を中心に、いまのうちに準備を進めておく必要があるでしょう。

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